■経過報告

選考方法/選考委員/選考基準

応募状況 (pdf)

助成団体一覧

選考委員の講評

予備選考委員の感想

  [経過報告]

2005.9.22

コムケアの資金助成プログラムの予備選考が終了しました。公開選考会で発表してもらう20プロジェクトが決定しました。今先方との最終の詰めをしていますので、ホームページでの発表は月曜日になりそうです。

前回、ご報告したとおり、第1次予備選考を通過した41件のプロジェクトを対象に、4人の選考委員を中心に20日に選考委員会を開催しました。

選考委員は昨年同様、次の4人です。

片岡勝さん(市民バンク代表)
北矢行男さん(多摩大学教授)
木原孝久さん(住民流福祉総合研究所)
町田洋次さん(ソフト化経済センター理事長)

皆さん、それぞれ明確なメッセージをもちながら実績を上げてきた方々です。これだけの皆さんに応援してもらっているのがコムケアの強みの一つです。選考会には資金提供してもらっている住友生命と東レの関係者の方にも参加してもらいました。NPOの実態をぜひ知っていてもらいたいからです。

また予備選考委員に参加された方も希望者は参加してもらいましたが、日程が悪かったのか残念ながら参加者は2人だけでした。

選考結果は2件だけがさらに内容を確認して決定するということになり、その確認を経て、昨日、20件が決まりました。いま、該当する団体に最終確認をさせてもらっています。

個々の選考に関しては報告を省略させてもらいますが、全体を通して、選考委員からは次のような意見をもらいました。

・少し企画を深めるだけでもっといいプロジェクトになると感じたものも多かった。事務局 が企画から関わって助成先を決めるべきではないだろうか。
・事業の広がりが申請書に書いていないので何とも読み取りづらい。儲け(収益)をあげる仕組みをつくるためにメンター(コンサルタント)を抱えるべきではないか。20人ほどのコムケアフェローがいると面白い。
・30万円をどう効果的に使うのかという視点からの評価も重要。今までの同質的量的競争の中でのプロジェクト起こしとは違い、新しいプロジェクトなので難しい面があるが、しっかりと計画して実行することが大切。
・自分たちで資金を稼いで行く姿勢が全体に弱い。


これはまさにコムケアが考えている方向です。

事前からの相談については、現在も相談があったところには応じていますが、先方から相談がなければ今は対応はしていません。私もアドバイスしたいなと思うプロジェクトがいくつかありましたが、始める富が持たないので自重しています。メンター制度は考えていますが、まだ組織化できていません。みんな中途半端です。反省しなければいけません。

今回の結果を踏まえて、10月16日に別途ご案内の通り、公開選考会が開催されます。みなさん、どうぞご参加ください。周りの皆さんもぜひお誘いいただければうれしいです。


2005.9.8

コムケアの資金助成プログラムの予備選考の経過報告です。

9月6日の予備選考会で全応募件数146件の中から41件のプロジェクトが選ばれ、本日から第2次予備選考に入りました。第1次予備選考はご案内の通り、自発的に手をあげて下さった21人の方とコムケアセンターのスタッフが参加しました。

これがコムケアの大きな特徴です。おそらく他のプログラムでは真似をしたくてもできないでしょう。自発的に参加してくださった方々の熱意とご尽力に敬意を払います。予備選考委員のお名前は下記しますが、それぞれに30件のプロジェクトを精査してもらいました。これは実は大変なお仕事です。しかし、そこから得るものも大きいと思います。

感想を数名の方からいただいています。またホームページでご紹介しますが、たとえばこんな感想です。

・人が真剣にやっている活動を評価していくと言うのはとても責任の重いものですよね…じっくり考えていたら遅くなってしまいました。
・今回の体験は僕にとっての財産になりました。
・他の団体の選考をさせてもらって、プロジェクトを誰かに伝えることのポイントがわかったような気がします。
・全国でこんなにさまざまな活動が行われていることを知って元気になりました。

第1次予備選考は、全応募プロジェクトを受理順に5つのグループに分け、それぞれに5人ずつが担当して、4段階評価をしました。評価基準は募集要項にある6要素です。事務局長の私は全応募プロジェクトを読ませてもらいました。読み応えがありました。感想はまた書かせてもらいます。

予備選考委員すべての評価結果を集めて、得点の多かった順に予備選考会で内容を確認しながら議論して40件を絞り込みました。予備選考会への参加者は5人でしたが、予備選考委員の皆さんの意見を中心にできるだけ多角的な視点から議論させてもらいました。

上位は比較的簡単に決まりましたが、後半はなかなか決まらず、結局、41件と予定枠を1件だけ超えるプロジェクトを第2次選考に進めることになりました。

予備選考での評価が高かったプロジェクトの中には、これまで支援したプロジェクトと類似のために対象にはならなかったものもありました。これはとても残念なことです。応募される時は、これまでにどんなものが選ばれたかを調べ、同じ目的でも切り口やプロジェクト活動の内容を少し工夫されるとまた違った評価が得られると思いました。

ここで選ばれた41件を、専門選考委員にまずは書類で評価してもらうのが第2次予備選考です。今日から4人の選考委員が書類審査に入っています。この書類選考の結果を踏まえて、9月20日に、最終的な予備選考委員会が行われ、最終選考会で発表していただく20件が決まります。結果は22日までにはこのホームページに掲載します。

ちなみに、今回選ばれた41件ですが、まだ敗者復活や見直しがある可能性がありますので、結果についてのご照会には応じられませんが、お許しください。

>>予備選考委員一覧

2005.8.23

コムケアの資金助成プログラムの募集を締め切りました。
今年は146件の応募をいただきました。ありがとうございました。

先週から予備選考に入りました。このプログラムの特徴は、自発的に参加してくれるコムケア仲間が予備選考をしてくれることです。多くの資金助成プログラムは、事務局が予備選考し、有識者の選考委員が最終決定をするのですが、コムケアではできるだけ公開の場で評価していきたいと考えています。

今回は22人の方が予備選考委員に立候補してくださいました。グループ分けの関係で、お一人は参加を見合わせてもらったのですが、とてもうれしい反応です。予備選考は、やっていただくとわかりますが、結構大変なのです。しかし、学ぶことはたくさんあります。来年はぜひ皆さんもご参加ください。応募団体に関係なければ誰でも参加可能です。

予備選考は書類選考ですが、9月6日にはコムケアセンターで予備選考会が開催されます。そこで40件が決定されます。そして、次の第2次選考に入ります。ここでは専門家の方が40件のプロジェクトを評価し、9月20日に選考委員会を開催し、最終選考会での発表の候補を決めます。そんな形で、これから選考が進んでいきます。その過程はまたここでご報告していきます。

今回は選考に至る前の感想を書いておきます。もしまたこうしたプログラムにご応募されることがあれば、参考になると思いますので。

コムケアのプログラムの、もう一つの特徴は、申請にあたって内容的なことも含めて相談に応じると言うことです。これは応募要綱に明記されています。そのため、プロジェクトの創り方なども含めて、さまざまな相談がありました。申請書をメールやファックスで送ってきて、内容の確認を依頼してくるところもいくつかありました。もちろん可能な範囲で対応させてもらいました。

中には数回にわたり相談に来てくれ、申請書もできたのですが、むしろ自分たちで進めて行くことになり、応募をやめたところもあります。これは私にはとてもうれしいことです。資金助成を受けずにできることもいろいろあるからです。

しかし、その一方で、明らかに募集要項を読んでいないと思われるものもありました。内容を熟読しなくとも、ちょっと目を通すとよくわかります。これでは予備選考も通らないと思ってしまうものもあります。とても残念なことです。

資金助成プログラムはいろいろとありますが、それぞれに「主旨」や「狙い」があります。それをしっかりと踏まえて、それに適合するように書かないと選考委員には受け入れられないでしょう。ただ出せば言い訳ではありません。募集要項をしっかりと読むことは応募の前提条件だと思います。

いつも気になるのは、プロジェクトの名前です。名は体を現すといいますが、とても重要です。そこに必ず企画者の思いや構想の熟度が出てしまいます。いいプロジェクトは名前に象徴されると思いますが、名前だけでこれは支援したいというものも毎年、数件はあります。名前にはもっとエネルギーを注ぐべきです。子どもたちの命名と同じくらい大切なことだと私は思っています。

また、申請書は各1枚の様式になっているにもかかわらず、数枚にわたって詳しく記入してくる方もいます。もちろんそれがだめだとは書かれていませんが、選考する立場からいえば、あまり気分のいいものではありません。長い申請書は、大体において、自分たちの伝えたいことを羅列していることが多く、読み手の関心事には合わないことが多いのですが、その結果、プロジェクトの内容が逆に伝わりにくくなります。

最高のコミュニケーション言語は「一言」です。
以前、資金助成プログラムの申請書の効果的な書き方というセミナーがありましたが、そこでもあるプログラムの事務局の人が、長々と書いているものは対象から外すと話していました。そこまで行かずとも評価ではマイナスになりかねません。もし詳しく書きたいのであれば、別紙をつけて、その別紙を読みたくなるようなメッセージを申請書に書くのが効果的です。

また手書きの場合は読みやすく、パソコン入力の場合は、文字をできるだけ大きくするのも大切です。そうしたちょっとした気遣いが読み取れれば、評価にも影響します。どんないいプロジェクトも、推進する人たちに「ケアマインド」が感じられなければ、期待はできません。

やや大げさに聞こえるかもしれませんが、申請書には、その団体の文化や性格が出てきます。そんなこともぜひ意識して、これから申請書をお書きになるといいと思います。

長くなりました。
すみません。