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最終選考会・交流会の感想
最終選考会の感想を掲載しました。
当日は交流会を含め180名ほどの参加があり、その後、多くの方々から意見や提案、感想などを頂きました。
これらの意見を参考にして、今後の活動につなげていくといともに、コムケアの輪作りを進めて行きたいと思います。
また、まちづくりプランナーの方が、発行されてるメルマガに今回の選考会の感想をかいてくれました。その一部を、ご本人の了解を得て掲載させてもらいました。


■コムケア仲間の輪が感じられた(応募団体)

リハーサル、選考会、交流会と大変お世話になり、ありがとうございました。
リハの出来が「・・・;;」だっただけに!助成先に加えていただきほっとしています。2日間でもう、コムケア仲間の暖かい輪ができてきているように感じられ、応募して本当によかったと思いました。これから、がんばっていこうと思います。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

■3分間プレゼンは苦しかった(応募団体)

・どの団体も同じ条件ではあるのですが、3分間のプレゼンは苦しかったです。
・書画カメラは、パワーポイントに比べ、画像がクリアーではなかったのが残念でした。(私たちも早くパワーポイントでできるようになります。)
・発表は順位だけではなく、各団体へ一言次へのステップにつながる講評がつくとうれしいと思いました。
交流会で、関東エリアの方々とつながれたことは、大きな収穫でした。

■情緒に左右されるおそれがある(応募団体)

すでに、あの時点で選考先はかなり絞られていたとは思いますので、さしたる問題ではないのかもしれませんが、素人が数分のプレゼンで選考先を選ぶのは、幾分、無理があるように思いました。あの雰囲気では、どうしても、情緒が先行するように思いました。
会の雰囲気は、非常によかったと思います。 繋がりを大切にされているのが、実感できました。この輪が広がっていくことを願っていますし、私も、可能な範囲でお手伝いさせていただきます。

■リハーサルつきのプレゼン大会が勉強になった(応募団体)

コンセプトがしっかりした事業でスタッフの皆さんのあたたかい姿勢に感激しました。選考の仕方も、私たち自身の活動を考える上でも参考になりました。
前日のリハーサルのアドバイスもありがたかったです。リハーサルつきのプレゼン大会は、発表者にとってすごく勉強になったし、結果としてプレゼン本番の質も上がったと思います。3分間も、あの団体数では仕方がないけど、できることなら質疑もあって投票があったほうがよかったかもしれないですね。(個人的にはパーティーできけますが)。十分承知の上なのでしょうが、やはりインパクトというか、当事者性に訴える印象みたいなもので人気投票的な力が働いていたように思いました。
コムケアの趣旨と照らして、より冷静にというか厳密な尺度で選ぶいわゆる選考委員会の評価にもう少し比重をおいてもいいのかな、と感じたり。難しいですね。プロだけで選考したら手堅いところばかりにいきそうだし。せっかく仲間の感覚がつくれたので、今後の仲間のつながりや広がりをつくっていきたいですね。

■リハーサルの問題点(応募団体)

選考会当日の感想ですが、一言で言えば、「とても緊張した」ということにつきると思います。でもそれは、良い意味での緊張感でした。通常の、専門家と企業の役員らで密室で助成団体を決めてしまうやり方よりも、競技会形式で、投票者も広く世の中に公募するといった点について、透明性や公共性といったこともさることながら、事後に、選考されたプロジェクトに対して愛着を感じていただけるのではないかと思いました。「自分たちが選んだPJだ」ということで。選考会のあり方は賛同できるものですし、聴衆を前に「想い」を語り、選考されるという機会と過程は、自分の中の想いを整理し、目に見える形にする上でもとても大切なことだと考えています。活動を始めるにあたって、とてもすばらしい経験になりました。それと共に、競い合う仲間でもあり、協働する仲間でもある他団体と、実際に顔の見える形で出会えるという点がとてもありがたかったです。すでに幾つかの団体と、まだアイデアを交わしただけですが、手をつなげる予感というか、手応えを感じる良い機会ともなりました。
一つ難を言うとすれば、資料の差し替えですが、遠くからきた私たちのような団体は、リハーサルで批評を受けても、作り直すことができないというつらさがありました。一度提出した資料で勝負すると思っていたので、提出前に本番さながらの勢いでつくりこんだものの、リハーサル後に差し替えができると知らなかったので、パソコンの持参すら思い付かなかったのです。その点の公平性については、今後の選考会においてはご検討をいただけたらと思います。いくつかの団体で、そういったつらさをつぶやいておられたところがあり、大切な指摘だと思いましたので、お伝えさせていただきますね。

■ぜひ多くの団体に勧めたい助成プログラム(応募団体)

助成申請〜公開選考会まで全てはじめて経験しましたので、比較対象はないのですが、とても暖かな、感じの良い集まりだったと思います。リハーサルから交流会までの間に、支え合うコムケア仲間として、たくさんの団体の方々との関係ができてきたように思います。
思いを共有し、互いを認めあい、励まし合う参加団体の輪が2日の間にしっかりできてきたと感じられました。これも事務局長をはじめスタッフの皆様で創ってこられたコムケア助成のあり方進め方によるものと思います。本当にすばらしい助成プログラムだと感動しましたし、その助成先に選ばれたことを誇らしく思います。ぜひ多くの団体に勧めたいと思います。
選考会場にいた行政職員の方が、「行政の選考はどうしても減点法だからね・・」と一言。コムケアの活動支援は減点法ではなく、みんながみんなを応援しみんなで高まり、その高まりの度合いにより、選考されるされないが決まる。でもそれは一時的なもので、応募〜プレゼン〜交流会という経験を共有した団体みんなに、共通してコムケアの輪という贈り物がある。現金では助成金・活動支援金という差があっても目に見えない大きなおみやげはみんなおなじ。市民団体どうしが支え合うということをどこまで大事にするか。どのようにしたらそれができるか、どこまで努力するか。ああ!!こんなふうにできるんだな!!と、感動しました。
NPOどうしが支え合うしくみ(ファンド)創りについて語られていましたが、こういうふうにしていけばきっとできていくにちがいない、それはきっとこの助成事業と同じように人間の温かさが感じられる、「愛」に根ざしたしくみになるだろう、その動きに立ち会ってみたいと思いました。

■新しい視点での活動に繋がるヒントを得た(応募団体)

リハーサルは、とても有効な手段でした。持ち時間や他団体のプレゼンで参考になることが多かったです。私の場合は、プロジェクトが始まるきっかけになったエピソードを話そうという気づきがありました。
機器の具合や進行方法も確認できて、本番はスムーズでしたね。
また、プレゼンされた企画の中には、私たちも取り組んでみたいと思った企画がいくつかありました。新しい視点で子どもの活動に繋がるヒントを貰ったような気がします。このように思えたことから、本番で不採択になっても、あまり落胆せずに得るものがあったことを確信できて、この機会があったことにトクした気分になったのです。
たぶん、リハーサルなしで、本番と言うことだったら、気持ちの整理が出来ないまま帰路についたと思います。
プレゼンの仕方(PC・ビデオ・OHPなど)より、やっぱり企画が参加者に共感してもらえるかが最大のポイントだと思いました。
また、昨年不採択になった理由(主に申請書の記載方法について)を昨年、事務局長からお便り頂いたことが、再度この申請を出そうという思いになりました。

■幅広く・深く・濃く・強い活動をしている団体と知り合いになれた(応募団体)

普段地元のみでのボランティア活動をしておりますのであのような場に同席でき、幅広く・深く・濃く・強い活動をされているかたがたとお知り合いになれましたこと なによりの喜びです。
またプレゼンの傾向を知り得たこともありがたいことでした。私モプランナーですが、これまでコンペチターのプレゼン方法(テクニック)を見られる事はほとんどなく自分自身のプレゼンしか分かりませんでした。これも公開で行われたからこそですし、公開だったからこそ20団体に選ばれなかったことも納得できて(多分ミッションが弱かったのかな? と自分では思っておりますが・・)、スケジュール的にはきつかったけれど、いい気分で帰りの新幹線の中で熟睡しました。

■多くの団体の使命感に勇気づけられた(応募団体)

今回は私どもは、対象外でしたが、選考会に参加させていただいて多くの方々が、使命感を持って活動していらっしゃることに大変勇気付けられました。また、交流会では、素晴らしい出会いもあり、さっそくに私共におたずねくださったり、メールをいただいたりと、たくさんの元気の源をいただきました。本当にありがとうございました。近くで活動する方々とネットワークしたいと思っていましたので、早速何人かの方とは、本日連絡を取り合え、とても嬉しく思っています。

■知り合える「場」や「機会」を通じて活性化していくといい(応募団体)

最終選考会に出席させていただき、みなさんの活動を直接お聞かせいただいたことはとてもよい経験になりました。日本ドナー家族クラブさんのお話も、「こういった想いを持って活動をされている方がいるんだ」と、情報としては知っていても、あらためて感じることでその大切さを実感しました。今回、交流会でも何人かの方々とお話ができたことで、「いっしょに何かできたらいいですね!」なんて盛り上がることもできましたし、お知り合いにもなれてうれしかったです
コミュケアの活動が今後ともこういった「場」の提供、「機会」の提供を通じて活性化していくといいと思いました。

■公開選考会はネットワーク作りの第一歩(応募団体)

29団体のプレゼンを拝聴し、色々な事を考えさせられ、また学ばせて頂きました。また何人かの方とお話でき、充実した一日になりました。
最後に講評してくださった方が、29団体の20団体と9団体の違いを「発酵」と言う言葉で表現されたのがとても印象に残っております。これは最初の134の申請から30の絞り込みの時にも当てはまるな、と思いました。
また、「イーエルダー」と「バリアフリーゆかたプロジェクト」が1位、と言う所にNPOのトレンド(と言う言葉が相応しいか否か?)を感じました。
公開選考会は賛成です。弊害もあるかもしれませんが、どんな人がどんなことをやってるのか、しかも、日本全国で活動してらっしゃる方、を知る事ができ、お話するきっかけにもなります。そして、ネットワークづくりの第一歩になると思います。
私も、いくつかの団体と接点が出来ました。ありがとうございました。
私もコムケアのお手伝い、させて頂こうと思います。

■素晴らしい選考会で出会いがたくさんあった(NPO関係者)

事前にお送り頂いた資料を一生懸命拝読し参加させて頂きました。
素晴らしい選考会でした。選考から落ちた方も、コムケアセンターとの付き合いのなかで、私のように納得して最後の資金参加にもぜひ参加したいと共感されると思います。
私たちは昨年は対象にはなれませんでしたが、コムケアからの元気をもらい、団体を立ち上げることができました。素晴らしい出会いがたくさんありました。心の財産がふえました。心より感謝申し上げます。

■プロジェクト発表からPOWERをもらった(NPO関係者)

選考会に参加させていただいて本当に有意義な時間をいただいたと思っております。私たちも、やっと施設や先輩NPOの方々へのヒヤリング活動を始めたばかりですが、各プロジェクトの発表にとても熱いものを感じ、POWERをいただいたように思います。私たちの活動への思いを「発酵」させて、実りある活動にしていきたいと考えています。

■楽しく、充実したイベントで元気をもらった(NPO関係者)

お疲れ様でした。久しぶりに楽しく、充実したイベントに参加できました。熱意のある人たちから元気を分けてもらえました。良い機会をご紹介いただきありがとうございました。

■「無理せず」等身大であったプレゼン発表(NPO関係者)

最終選考会に参加させていただき、いろいろ考えるところがありました。
昨年は、プレゼンテーションのあり方に、少々無理の感じられる場面もありましたが、今回はそれぞれの発表が「無理をせず」等身大であったなぁと思いました。
3分間で自分達の存在の「価値」を伝えるのは難しいですね。それでも、つながりのきっかけができるという点で、画期的な場だと思いました。
日本のあちこちで、いろいろな試みを始めている人々がいることを知り、その息遣いに触れるだけでも励みになるし、またどうにか大きな力になってゆかないものか…と思います。
また、動的な「活動」のみならず、人が集う「場」のプレゼンも複数あり、私としては大変参考になりました。
ただ、本当に千差万別の活動があるので、自分の頭の中で整理するだけでも大変です。最後のお話にあったように、大きな企業の支えに頼るだけではなく、ケアによってつながり、自らファンドを作ったり、自らの問題解決を自らが行ってゆく能力も育つといいですよね。
私も、一緒に考える場が欲しいので、仲間入りできるように「場」を開いてゆきたいと思います。

■本当にサポートしたい団体に資金提供したいと思わせる場であった(NPO関係者)

助成金を得る過程に一般の人を巻き込み、書類上の審査にとどまらず、自らの企画をプレゼンして賛同を得る形はすばらしい試みだと思います。市民活動は市民のサポートを得てこそ市民活動ですものね。助成財団への影響も大きいのではないのでしょうか。また、一票を投じるこちら側も難しかったです。選考されるために、みなさんがどれほど準備をし、地方の人は東京までやってきて、プレゼンをする。どれほどの労力が裏にあるかと思うと、私などが選んでよいものかと。。。事務局長の最後のご挨拶にあったように、やはり、市民の我々が単に選ぶだけでなく、本当にサポートしたい団体に財政的なサポートも提供したいと思わせる場であったと思います。

■プレゼンのコツも学べるメリット(NPO関係者)

みなさんのプレゼンを見て、「ずいぶんプレゼンのスキルが高く、しっかりしているな」と思っていたら、前日にかなりアドバイスをなさったそうですね。これで、申請団体の方々は、プレゼンのコツも習得でき、このような「申請するだけでも、メリットがある助成金」は、他になかなか類を見ないでしょうね。

■リハーサルに納得(大学院生)

あれだけの数のプレゼンテーションを行ったにもかかわらず、トラブルもほぼなく、スムーズにいったことに感心いたしました。前日のリハーサルでのことを伺い納得するとともに、着実な努力に敬服いたしました。参加者の皆様の熱い思いと、それを応援しようという住友生命社会福祉事業団の心意気?!に、とてもさわやかな気持ちで帰路につきました。また、いろいろな方々と知り合う場を設けていただいたことに感謝しています。

■「公開」を通じた支援しあえる関係作りの可能性(自治体職員)

率直な感想は、「一口にNPOといっても、様々な価値観の人たちが違う目標に向かってやっている」でした。
コムケアでは「公開」にこだわることで、他の活動を知り、応募団体間だけでないネットワーク、支援しあえる関係づくりを進めるということですが、今回参加してみて、その可能性の高さを感じました。各発表団体も他の活動に注目するし、活動内容を一般に広げ、情報交換などネットづくりにも、各人が皆有益であると感じているのではないでしょうか。NPOに限らず国はじめ行政のいろんな分野の助成制度でもどんどん公開してこの選考会のように決定してみればいいんじゃないかと思います。
私は今回もう一つ別の意味で新たな体験をしたのは、参加者の一人一人に審査員としての票をもらえるというものでした。事前に各団体の概要資料をもらい、ある程度の目途を付けてから当日の各3分のプレゼンテーションをみて審査するのですが、「プレゼンの良さを競う審査でない」とはいうものの、内容を聞き感情的に応援したくなったり、「共創」、「メッセージ性」、「発展可能性」などを加味して「審査」することの難しさ、その「審査員」の一片だけでも体感できたことも有意義でした。ただ見るだけではなく、当然ですが真剣になりますね。予備選考で「専門家」が200近くから30団体を既に選んでますから、実際はどの団体も差は少ないんでしょうけど。そこから20団体を選び10団体が選外になるというものです。この方法は、皆真剣に考え、より参加意識が出るし、「共創」にも則っているし、もっといろんな場面で活用できればいいと思います。
私たち行政職員ももっと勉強しなければいけないことはよくわかりました。そういう意味で、200人中、行政関係者5人というの少ないですね。
もう一つ、開会時に事務局長が話した「コムケアとは重荷を背負った人達が互い理解しあうことである」というコメントが「非常に重いことば」として、主催者や団体側からの挨拶のなかで、共感を得てましたが、一方で、私が話をした中で、「重荷を背負っては活動できない」という意見もありました。「重荷」の主意が違うような気もしますが、活動している方はどう感じるのでしょうか。気にせず実践してみろと言われそうですが、考えさせられる重い言葉であると思いました。

■新たな市民グループ育成のためのスポンサー募集はできないか(企業関係者)

大変なお仕事ですが、それだけの苦労に値するお仕事だと思います。
選外となったグループの内容をホームページ上に紹介し、企業、商工会議所、商店街組合、お金持ちの個人などのスポンサー募集ができないでないものでしょうか。
「落選グループお助けNPO」なんていうのがあればいいですけど…。
それと、市民参加型公共事業の不毛な側面をみていて感じるのですが、市民参加型事業のすべてを、行政や行政御用達コンサルが取り仕切るのではなく、その事業を利用して、新たな市民グループの育成を図るお金の使い方ができないものかと思います。

■予想以上の面白い集まりで新鮮な気持ちを感じた(企業関係者)

昨日は有難うございました。行けばきっと元気が戻るだろうと思いながら、気持が引いていました。引っ張り出して頂いたこと。本当に感謝しております。予想以上に面白い集まりでした。
NPOとか支援活動とかは、使命感、義務感に何か悲壮感までくっついているような誤解がありました。そのような先入観のある私から視ると、発表者の方も、ご挨拶された方も かなりアッケラカンとしていて多くの方が仕事として捉えていることを新鮮な気持ちで感じました。

■評価し選択する難しさ(企業関係者)

29団体の発表を同時に聞く機会は初めてで、熱意ある発表に大変刺激を受けました。
ただ、事務局長の挨拶にあったように、個人的に支援したい対象と、もう少し広い意味で長い目線で支援すべき対象とを区別し、選択していくことの難しさを痛感いたしました。おそらくご苦労の多いことと拝察いたします。

■一般人を引っ張りこむことも大切(企業関係者)

僕は、だいたいにおいて人懐っこく、誰とでも話をするのですが、交流会では、どなたとも話をすることが出来ませんでした。まったく話のきっかけがつかめないのです。
その意味で、僕のような無感覚の一般人を引っ張り込む事も大切だと思います。引っ張り込めば、半数は僕と同じような感動(空虚な言葉ですが)を覚える人がおり、その1割くらいは応援団になってくれるのではないでしょうか。100人で5人。割合は良いと思います。

■「意思と意志」が貴重な社会資源(企業関係者)

たいへん面白かった。一つ一つのグループの「意思と意志」が、貴重な社会資源ですね。
その資源を、どうマネジメントするか、、、、ということに、きっとコムケアセンターは取り組んでいるのでしょうね。共感します。
久々に、気持ちのよいイベントでした。ありがとうございました。

■発表〜投票についての感想と提案(企業関係者)

○スピーチ時間と内容について
 聞く前は「3分間では、やろうとすることを伝えることは無理だろう」と思っていましたが、ほとんど全ての方々の気持ちが伝わってきました。これは非常に感心しました。かなり練習はされたのでしょうが、それ以前にご自分達の行おうとする事が地についているのだと感じました。
○事前の資料と説明について
 事前に頂いた資料は、2回目を通しました。10項目の判定基準はとても頭に入らず、自分なりに具体性、継続性、主体性、必要性の基準を設けて判定したのですが、どれも余り点数は入りません。そこで当日用に「社会的必要性、支援の必要性、主体性と新規性、発展・継続性、汗かき」の6項目の表を作り、話を聞きながら判断しようと決めました。しかし、この目論見は2番目の「中古PC活用」で見事に外れました。資料を読んだときの感覚と、説明を聞いたときの感じは全く異なりました。「読む」ことと「聞く・見る」ことの大変な差を感じさせてくれました。また、言葉だけの説明や手書きのOHPでもパワーポイントに全く劣らない表現力があることを感じさせてくれました。
○福祉について
 福祉と言う言葉の広い意味を感じさせてもらい、大変参考になりました。事前の資料では「なんじゃこりゃ?」と思った事も納得できました。一例を挙げると「バリアフリー映画鑑賞」と「天王寺動物園おばさん」です。恐らく自分の身の回りの人を感じて映画鑑賞を思いついたのでしょうが、通常では「無理だ」や「ばかな」、と考えることを、ふっと実行する事が出来る自然な心を感じました。天王寺動物園は事前は全く興味がなかったのですが、話を聞いて別格で選定してしまいました。普通に考えて出来ることなのですが、実に面白い発想と実施でした。
○提案
事務局長が言われた「この場にいる人たちが1万円ずつ出せば、あと3件を応援できます」の実行を期待していたのですが、実行されず残念でした。来年は例えば「投票権」を売りませんか。受付で、「1票2千円以上、1万円以下。それ以上出した人は罰金として、もう1万円。それ以上だそうとしたら退場」程度で。
また、来年は最終の採点時間を10分ほど設けていただけませんか。検討する時間がほしいです。
可能であれば寄付をさせていただけませんか。話を聞いている間「俺に出来るものは」と考えたのですが、ひたすらの仕事を持つ僕には到底継続した時間はとれないと思います。寄付であれば、可能です。

最終選考会・交流会の感想 その2

まちづくりプランナーの方が、発行されてるメルマガに今回の選考会の感想をかいてくれました。その一部を、ご本人の了解を得て掲載させてもらいます。

■ まちづくりプランナー

○えっ!市民も参加できるの?
 ある日、コムケアからのファックスが届きました。「みんなで選ぶ活動助成団体 参加者募集!」とあり、希望する一般市民にも助成を決める投票権が与えられると書いてあります。市民活動助成の公開審査というと「世田谷まちづくりファンド」がさきがけですが、それでも選ぶのは運営委員会の専門家たちで、一般市民は見学する立場です。この種の助成事業で一般市民が参加するという公開審査は聴いたことがありません。さっそく申し込んでみました。

○下ごしらえは入念に
すると間もなくEメールで意志確認があった後、分厚い資料が送付されてきました。今年応募があった団体は134。それを1次選考で60に、2次選考で30に絞り込み、辞退した1団体を除く29団体が最終選考会でのプレゼンテーションに臨むのです。この中から20団体を選びますが、選考委員、助成に応募した当事者、僕のように応募した市民とも等しく持ち点は5点で、1点づつ5団体に振り分ける方式です。

○1点の重み
 資料を読むと、NPO法人やNPOセンターが約半数で、市民活動は確実にNPOの時代になりつつあるようです。活動対象の属性をみると、障害者がもっとも多く、次いで高齢者、不登校児童、子供一般、同じ病気で悩むひとたちなど実に多様です。事業内容は、交流の場としてのカフェやフリースクールのようにすでに事例のあるもの以外に、すばらしいアイデアの数々に思わず唸らされました。いずれも真剣な内容ばかりで9団体が落選するのかと思うと1点の重みを感じます。

○選ばれてよかった!感動した!
 プレゼンテーションの時間は1団体当たりわずか3分。応募側も選考側も緊張の2時間です。涙なしには聴けない感動もののプレゼンがたくさんあって、こういうのにめっぽう弱い僕は鼻水をすすりながら5つの団体を選びました。その後、会場を変えてご馳走を食べながらのおいしい交流会が続き、その最中に結果が発表されるという趣向です。

○500点の行方
 1位、障害者が中古パソコンを再生するという新しいビジネスの作業所づくり(東京都・渋谷区)53点。同数2位がゆかたを着たいという障害者が自ら立ち上げた障害者用衣類開発。これは当事者の若い女性が車椅子でプレゼンをおこなって注目を集め、テレビ取材もありました(山口県・山口市)。3位は視覚障害者の同行鑑賞というボランティア活動の充実を目指す事業(東京都・新宿区)43点。
 4位、乳ガンの患者が相互支援するネットワークづくり(東京都・新宿区)。5位、10代の子ども達をベビーシッターとして養成するプログラム。6位、まちづくり活動における若手コーチ層の育成(千葉県・船橋市)。以下、キルトを使ったドナー提供者家族の相互支援。ふれあい喫茶の設立。社会性のあるベンチャービジネス支援などです。

○近未来の基本的人権
 不平等に生まれてくるのが人間ですが、社会を豊かにすることによってその不平等を少しでもなくそうと努力するのもまた人間です。向上した経済力は、価値観の多様性を保障する基本的人権向上のためにこそ使ってほしいと思います。経済大国と呼ばれる日本は、しかし経済力に見合った基本的人権を保障し得ているでしょうか。
 行政の対応を待てないしあてにもできない、だから自分たちで問題を解決しようと立ち上がった市民。それを支援する企業と支援のあり方を教えてくれたのが今日の最終審査会でしたが、同時に、会場で近未来の日本社会の縮図をもかいま見た気がしました。行政はあてにできなくとも日本の未来は明るい!

○印象に残った言葉  
 僕の選んだプレゼン一押しの決めのせりふ。「…熱い思いです。お金だけが足りません。」(乳ガン患者の相互支援)
専門家の話。「…役所の仕事のなかには、金だ金だといっているが鉛の金メッキにすぎないものがある。…みなさんのは本物の金です。」納得です。