特定非営利活動法人 とちぎボランティアネットワーク(栃木県宇都宮市)

団体紹介
栃木県域の中間支援団体としてボランティアセンター、NPO支援センターの機能を併せ持って活動しています。また10年間の活動で企業・組織・団体との幅広いネットワークを構築し、自主事業も展開しています。

ホームページ
http://www.geocities.jp/tvnet1995/

プロジェクト名

障害者の仕事づくりのための福祉作業所と企業のネットワーク構築事業

目的
地域の作業所で「できる仕事」と企業の「頼みたい仕事」を調査、検証し、作業所の仕事獲得に結びつけ、障害者の経済的自立を支援する。

達成目標
@.作業所ごとアンケート調査を実施し、受注できる仕事を明確にする。
A.@をもとに、企業との交渉。障害者の能力、適性を認知してもらい、「仕事」を発注しやすい環境をつくる。この企画を通して、福祉業界に欠落している卸業・代理店業など信用保証の考え方やコンサルティング業務を導入したい。

活動計画

現状として、作業所はそこに携わる関係者の協力で「仕事」を獲得しているが、「下請けの下請け」など低料金の上、内容が限定されているなど、障害者が収入を得て自立するには難しい。多くの作業所が現状に問題意識はあるものの慢性的な人手不足で、新たな作業創出や新規商品への取り組み、企業交渉などに対策を講じることができないでいる。

今回の事業では、作業所ごとのアンケート調査を実施し、現在の仕事状況と「できる仕事・取り組んでいきたい仕事」を明確にし、一覧にまとめる。このリストをもとに企業(または店舗、農家など)に広報をし、まず「できる仕事」を獲得する。

(当会では厚労省の受託事業やニート就労支援事業などの関連で、昨年から100社以上の企業訪問を実施し信頼関係を築いてきた。今後も継続して企業訪問は実施される。)

次に企業との交渉。その際、発注側の要求を聞き作業所で受注可能な方策がとれないか、双方の中間でコーディネートをして受注に結びつける。将来的には、作業所でのオリジナル商品の開発にも可能な限り取り組んでいきたいと思う。


活動報告

[現在の進展状況] 2006.2.28

「@作業所の調査→A企業交渉」という手順を変更し、「@企業交渉→A企業から発注できる仕事内容を発信→B作業所で検討」で進行中している。

企業20社交渉のうち、4社が作業所に発注する仕事内容について検討を開始。

●A社(環境系企業)−4月を目標に農園の開所を計画中。近隣で、農園作業ができる作業所に仕事を依頼することを検討中。

●B社(菓子製造企業)−作業所で軽度の障害者(適正が合えば)の雇用受け入れ可。/箱折等の作業所にオーダーできる仕事を検討中。

●C社(外食産業)−低農薬、有機栽培等、形は悪くても品質の良い農作物を作業所で生産できれば買い取りたい。/ニンニク、玉葱の皮むきやピクルス作り等、外注できるものを検討中。

●D社(旅館業)−住みこみで働けて、適正が合う人であれば障害者の受け入れ可。/障害者、ニート、地域高齢者で「つまもの事業」を立ち上げられないか検討中。


[これからの展望]

●8月までに、企業が検討した具体案を作業所に打診し、検討、調整し、具現化したい。
●企業からの要望は「企業側に来てもらう」仕事が多いため、作業所に外注できる仕事を今後は探していきたい。
●作業所の得意な作業(さおり、紙すき等)を活かしたクラフト系の企業を探して、商品化のための企画を検討したい。