特定非営利活動法人 フローレンス

団体紹介
フローレンスは、「病児保育問題」解決を目指します。病児保育とは、急に熱をだしてしまったこどもを預かる保育で、保育園は彼らを預かれないのです。これは子育てと仕事の両立を阻む大きな障壁となっているのです。

ホームページ
http://www.florence.or.jp/

プロジェクト名

病児保育問題解決のための革新モデル『こどもレスキューネット』

目的
子どもの突発的な発熱や風邪の時に預かる病児保育。この病児保育は多くの働く家庭から望まれているのにも拘らず、全国に広がっていない。この病児保育問題を解決するための成功モデルをつくり、そのノウハウをオープン化し、サービスを普遍化させていくことによって、病児保育問題を過去のものとすること。

達成目標
病児保育サービスは経済的自立が果たせないことから、ほぼ全く浸透していない状態である。このプロジェクトによって「経済的自立の果たせるモデル」を実現することが「なりたい姿」である。

活動計画
病児保育は補助金制度の歪みゆえ、他の認証保育所等と異なり全く「儲からない」領域となっている。それがゆえに参入者が少なく、サービスは全国に広がらず、問題は解決されないまま「保育の闇」と呼ばれている。私たちは経済的に自立できる病児保育モデルを研究し、その実現を目指し試行錯誤を重ねてきた。その答えが当助成申請プロジェクト「こどもレスキューネット」だ。仕組みを説明したい。
熱の出た子を持つ親から連絡を受けたら、地域でネットワークされたマイカーを持つ「レスキュードライバー」に現場に急行してもらう。レスキュードライバー(多くはシニア)は親から子どもを預かり、小児科に送り届け、診察後今度は保育士資格は持つがフルタイムではない、もしくはリタイアした元保育士達でなる「レスキューママ」の家に届ける。レスキューママは携帯電話等で適宜提携看護師及び小児科医と連絡をとり、医療面に配慮した保育を行う。(提携小児科医は当初は理事の小坂医師)
このモデルならば、保育所内装費などの初期費用と家賃などの経常的な固定費を削減できる。そのことによって行政補助金に一切頼らない機動的な仕組みが可能になり、スワンカフェのようなフランチャイズ的水平展開もできるようになり、病児保育サービスが遍く広がっていく可能性がでてくるのだ。
私達は2005年4月のサービスインを目指し、今後はレスキュードライバーとレスキューママの募集、彼らへの研修とオペレーターの雇用、全体オペレーションの確立を今後の8ヶ月間で行っていく。
今回当助成金に応募したのは、残念ながら立ち上げ期におけるNPO融資の仕組みが社会的に乏しいことにより、キャッシュのショートを防ぐための半年分の資本が集めきれないためである。


活動報告

[現在の進展状況] 2005.3.1

4月のサービスインに向けて、進展状況はおおむね良好である。
事業の現況について、レスキュー隊のネットワーク、保育所・小児科への挨拶訪問、サービス利用者への広報という3項目に分けて報告したい。

■レスキュー隊のネットワーク
既存レスキュー隊員は現在12名いるが、彼女達に向けた研修が全5回中、2回まで終了している。非常に積極的に参加頂いており、毎回の研修で頂く質問には次回に必ずフィードバックするようにしている。
また、2月22日・24日に、レスキュー隊員追加募集の説明会を設定しており、レスキュー隊員のネットワーク網を更に密にするため、広報活動の計画を練っている、現在決まっているところでは、新聞への折込チラシ、ポスティング、レスキュー隊員の口コミという形である。加えて、区のイベントなどで配布できるよう、計画中である。

■サービス利用者への広報活動
現在、サービス利用者に向けたチラシ、パンフレットのデザインを考案中である。完成次第印刷に移る。チラシ・パンフレットを置かせて頂く場所を確保するためにも、次項で話す保育所周り、小児科周りの際に力を入れている。
広報活動は価格の設定後、3月より実施していく予定であるが、喜ばしいことに、現在までに約10人、「是非利用したい」という方々から資料請求を頂いている。それについては、料金などの設定が間に合っていないこともあり、サービス概要を送る形で対応している。
また、価格設定は品川区・台東区・大田区でのアンケートを実施して概ね把握しているものの、サービスエリアでの江東区のアンケート回収を待って行いたいと考えている。

■保育所・小児科への挨拶訪問
サービスエリア内の私立保育所への挨拶訪問を3件ほど行い、今後もアポイントメントを取って、1箇所ずつ周る予定である。また、地域の小児科の先生方にも挨拶訪問すると共に、サポート医としての協力を依頼している。今のところ、新たに3名の小児科医の方々にサポート体制への協力を頂いている。

[これからの展望]

レスキュー隊確保、保育所・小児科挨拶訪問、価格設定のためのアンケート実施、サービス利用者への広報の4軸で進める。

■レスキュー隊員確保
レスキュー隊募集説明会の準備と同時に、既存レスキュー隊員の研修準備を随時行っていく。
・2月15日 レスキュー隊募集説明会チラシを日経新聞に折り込む
・2月17日 一斉ポスティング
・2月22日・24日 説明会実施

・2月17日 既存レスキュー隊員の第3回研修
・2月28日 第4回研修
・3月23日 第5回研修

■保育所・小児科挨拶訪問
アポを取り、随時行っていく。

■価格設定のためのアンケート
江東区の私立認可保育室の協力を頂き、保育所を利用している保護者100名を対象に実施する予定である。また、保育園周りの際にも協力を依頼していく。アンケートは3月までに回収し、結果を価格に反映させる。
・2月20日までに実施
・2月26日までに全て回収
・2月27日・28日集計および価格設定

■サービス利用者への広報
3月初旬から開始することを見据え、パンフレットおよび宣伝チラシの作成に尽力する。また、それらを配置させて頂けるよう保育所・小児科に協力を依頼する。
・2月20日 パンフレットおよび宣伝チラシデザイン完成
・2月28日 パンフレットおよび宣伝チラシ印刷
・3月 パンフレット、宣伝チラシ配置および配布